「鉄骨住宅」の新築一戸建てを建てるメリットやデメリットについて
注文住宅を建てようと決意したあとに、じっくり悩みながらでも慎重に選びたいのが「構造の種類」についてです。
今回ご紹介する「鉄骨住宅」は一戸建て住宅を建てる上で重要になる構造の一つですあり、メリットになることもあれば、同じようにデメリットに感じることもあります。良いことも悪いことも把握したうえで、どういった構造が自分の希望に適切な選択なのかを考えていきましょう。
目次
鉄骨住宅のメリットについて
「鉄骨住宅」は、鉄骨で柱や梁などの骨組みを形成している構造をした住宅のことをいいます。
鉄骨住宅をさらに詳しくみると、「軽量鉄骨」と「重量鉄骨」という種類があり、それぞれに特徴とすること、さらにはメリットやデメリットがあります。尚、一般的な住宅には軽量鉄骨が多く、大きな建物には重量鉄骨が多く用いられています。
メリット（１）重量鉄骨構造はデザインの幅が広がる
重量鉄骨を用いた工法の一つに「ラーメン構造」がありますが、こちらに関しては「空間を比較的広くとれる」ことが大きなメリットといえます。
ラーメン構造は鉄骨を使って柱や梁などの骨組みを形成するのみで、壁に筋交い（すじかい）を必要としないことから間取りを自由に組みやすい、空間スペースを広く取りやすいといったことが魅力です。
メリット（２）耐震性に優れている
木造住宅にくらべ「耐震性に優れている」のが鉄骨住宅のメリットです。万が一の地震に備えて、衝撃を吸収する性質をもった鉄骨住宅ならではのメリットといえます。
重量鉄骨に関しては、鉄骨自体が頑丈で耐久性、耐震性に優れています。
その一方で、重量鉄骨にくらべて軽量化されている軽量鉄骨を使用したケースでは、骨組みである鉄骨のほかに壁に筋交いを入れて強度を高めるようになります。
メリット（３）工期が短い
軽量鉄骨の構造のメリットは初期工事が木造住宅の同じような工程であるため、「工期が短く済む」ということです。
家を建てるために必要な鉄骨は工場で大量生産されているものを使うことから、素材集めに時間がかからないこと、そして素材の品質が安定しているといったメリットがあります。
メリット（４）重量鉄骨は将来リフォームがしやすい
重量鉄骨のラーメン構造住宅には、「将来リフォームがしやすい」というメリットがあります。
ラーメン構造は家を支える柱と梁を完全に接合しているため、壁の筋交いを必要としません。そのため、将来的に今ある壁を取り外したり間取りを変更したりといったことが容易になるとされています。
将来、子どもが独立して夫婦だけで暮らすようになった場合にリフォームをする考えがあれば、間取りや設備の変更がしやすい重量鉄骨のラーメン構造住宅を選んだほうが結果的に「コストパフォーマンスは高くなりやすい」といえるでしょう。
鉄骨住宅のデメリットについて
念願の一戸建てを建てようと決めたらときに間取りや設備、デザイン、使いやすさ、快適さ、そして予算など、さまざまなことで悩むことがあるでしょう。
鉄骨住宅のメリットとしてデザインの幅が広がることや、優れた耐震性、工期の短さ、リフォームがしやすさなどがありました。それでは、鉄骨構造の住宅を建てることのデメリットになる点は一体どのようなことでしょう。
デメリット（１）費用は木造住宅より高い
鉄骨住宅のデメリット、それは「木造住宅より建設費用が高くなる」ということです。
木材に比べて鉄骨素材は高額であること、そして断熱対策をする必要があることから必然的に費用が木造住宅よりも高くなるのです。
デメリット（２）地盤工事が必要
重量鉄骨構造の家を建てるときには、鉄骨の重さを考慮した「地盤工事」が別途必要になります。規定をクリアするように地盤工事をすることから、場合によっては軽量鉄骨構想の住宅や木造住宅を建てるときに比べて工期が長くなることがデメリットといえます。
デメリット（３）軽量鉄骨はリフォームがしにくい
重量鉄骨を用いたラーメン構造は、壁に筋交（すじか）を入れていないことからリフォームや間取りの変更がしやすいと言われています。
しかしその一方で、軽量鉄骨を用いた構造では鉄骨の骨組みのほか、壁に筋交を入れて強度を高める必要があることから「リフォームがしにくい」といったデメリットがあります。
デメリット（４）湿気や結露対策が必要
鉄骨住宅は、「湿気や結露」に関する対策が必要不可欠です。
木造住宅のように湿気を吸収排出する特性をもった木材を使用していないことから、湿気や結露が鉄骨に影響を与えるリスクが高まります。湿気や結露対策を十分に行わないと最悪の場合は鉄骨にサビが発生してしまい、耐久性に影響が及ぶこともあります。
建築工事の段階から対策を投じないと、サビの浸食が進む一方ですので打ち合わせの段階から湿気や結露対策の準備を進めておきましょう。
まとめ
注文住宅を購入する際に、木造住宅にするか鉄骨住宅にするか又は鉄筋コンクリート住宅にするかで迷うことがあるでしょう。そのような時にはそれぞれの構造の特徴やメリット、デメリットを照らし合わせることで、どういった構造が自分たちのライフスタイルや希望に合っているかを適切に判断できるようにしましょう。
注文住宅の構造選びに失敗しないように、「鉄骨住宅のメリットやデメリット」をよく理解しておきましょう！