間取りづくりで工夫したい注文住宅の「窓」について考える
快適な暮らしを思い浮かべたときに、「明るい家」をイメージする方も多いのではないでしょうか。
家の中を明るく照らすために必要なものといえば、屋外から入ってくる太陽の光、その名「採光」です。採光をどれだけ取り入れられるかによって家の中の明るさを左右しますし、暮らしやすさや快適さにも大きな影響を与えます。
そこで今回は、採光を取り入れるときに重要になる「注文住宅の窓」に着目して、こだわりの窓を設置することの重要性や窓の種類についていくつかご紹介します。
注文住宅でこだわりたい窓の間取りについて
注文住宅の間取りの設計で「窓」の種類や配置を決める作業はとても重要なポイントであり、失敗が許されない作業です。窓の間取りに失敗したことが原因で徐々にストレスが溜まり、暮らしにくい家になってしまうといったトラブルが発生することが多いため、よく検討してから慎重に決定する必要があります。
窓の重要性とは?
家づくりには、建築基準法に定められた「採光」と「換気」に関する基準を満たしている必要があります。
基準を満たしていれば、配置場所などは施主様の希望を優先して比較的自由に決めることができます。窓の配置場所は採光と換気に大きく影響する部分であることから、窓の間取りに関してはとくに神経を研ぎ澄ませて検討する必要があるのです。
窓の配置場所を工夫して「採光」を取り入れやすくした住宅は、「日当たりがよく」、「日中はいつでも明るい空間」を演出することができます。その一方で、窓の間取りに失敗してしまうと「日が入りにくく」、「日中でも電気をつけなければならない」事態に陥ることがあります。
さらに、窓をつけるもう一つの目的が「換気」です。
これは、風をうまく室内に取り入れることで適切な換気ができるようになります。室内に溜まった空気を外に排出するという意味でも、「風通しのいい」間取りづくりができるように、窓の配置を工夫することが大切になります。
窓の種類について
窓の種類が違うことによって特徴や性能も変わります。以下では、最もポピュラーな窓の種類についてご紹介します。
◎引き違い窓
「引き違い窓」は、日本の一戸建て住宅で最も多く用いられている窓です。
二枚以上のガラスを横に引いて滑らせて開閉するタイプの窓であり、設置にかかるコストを安く抑えられることから低予算で家を建てたいというときにおすすめです。
◎すべり出し窓
「すべり出し窓」には、横すべり出し窓と縦すべり出し窓という二種類があります。
窓枠の横の回転軸を中心に開閉するタイプの窓です。開閉するときに窓の角度を調節することで、室内に入りこむ風の流れや風の量をうまく調節できるようになります。
◎上げ下げ窓
「上げ下げ窓」は、その名のとおり二枚の窓ガラスを上限にスライドして開閉するタイプの窓です。
二枚のうちどちらも動くタイプの窓を「ダブルハング」、一枚だけが動くタイプの窓を「シングルハング」といいます。上げ下げ窓をうまく活用できれば、十分な採光や風を効率よく室内に取り込むことができるでしょう。
まとめ
注文住宅づくりでは単に部屋の間取りがすべてではなく、「窓の設置場所」や「窓の数」などにも工夫が必要です。
窓の間取りに失敗すると「暮らしにくい」、「ストレスの多い」家になってしまうこともあるので、間取りの設計作業をするときには窓の種類それぞれの特徴や用途などをよく把握したうえで慎重に決めるようにしましょう。
後悔のない注文住宅づくりをするためには、理想と現実のギャップをいかにして埋めるかということがポイントになります。高額な費用をかけて建てる注文住宅ですので、「どういった暮らしをしたいか」、「快適な暮らしを実現するためには何が必要であるか」といったことなどをよく考えて、仕上がりのイメージを具体化させていくことが大切です。